2010年8月18日 (水)

マヤといえばトウモロコシの話

 みなさん、こんにちは。コーンを食べてTポイントをためよう、高村“トウモロコシ・コンビニエンス・クラブ”陽子です。

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 夏休みもそろそろ終盤。子供の頃、夏休みに伯父の家に遊びに行くと、「裏の畑でトウモロコシを好きなだけとってきていいよ」と言われ、それをすぐに茹でてもらって食べていたのを思い出します。とりたての茹でたて、それはそれはおいしくて、今にして思えばとっても贅沢なおやつでした。
 私にとってトウモロコシは夏の思い出。私の好きなマヤにとって、トウモロコシは超重要な食材。ということで、今日はマヤのトウモロコシのお話をしたいと思います。
そもそもトウモロコシの原産地は中米といわれています。栽培化に成功し、改良に改良を重ねて現在のようになったそうです。現在知られている最古のトウモロコシは大きさが2センチ程度しかなく粒の数も少なかったので、大して重要ではなかったのですが、その後の改良がうまくいったお陰で、現在ではメキシコやグアテマラでは主食の座にまで大躍進することになったのです。
 現在でもこれらの地域においては欠かせないトウモロコシですが、マヤの時代にも同じ

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ように重要な食糧でした。マヤには多くの神々がいますが、マヤのみならず、アステカやオルメカでもトウモロコシの神様がいます。マヤでは、頭がトウモロコシの穂になっている若い神様がいて、毎年新しく生えてくるトウモロコシにならって再生の象徴とされていました。一番上のランクではありませんでしたが、絵文書では雨の神、空の神に次いで登場回数が多いそうで、トウモロコシがいかに重要な作物であったかがわかります。

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 またマヤのキチェ族の創世神話「ポポル・ブフ」では、人間はトウモロコシで作られたことになっています。神話によると、創造主たちはまず大地や山や森を作りました。彼らは自分たちを崇めてくれる存在が欲しかったので、その次に動物を作りました。でも、動物は鳴いたり吠えたりするだけで、創造主の名前をいうこともできません。これではまずいということで、創造主たちの話し合いの結果、殺されたり食べられたりする存在になればいいということになって、動物たちの運命が決まりました。次に泥で生命体を作りましたが、柔らかすぎてすぐに崩れたり、水の中に入ると溶けてしまったりするので、これは失敗ということで考え直すことに。そして次に木で作ることにしました。この木の人形は四足で歩くことができて人間のようにしゃべることもできましたが、知恵がなく魂もない。だから創造主を崇

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めるなんてとんでもない。失望した創造主は洪水を起こして流し去ってしまいました。そんな木の人形の生き残りが今でも森の中にいます。それがサルです。サルはこの時代に作られた人間の見本のようなものなので、人間に似ているそう。その後、創造主たちはまたまた相談して、人間の肉にするものを決めました。そして、黄色と白のトウモロコシが取り寄せられました。その粉を練って腕や足にし、4人の男が作られました。このトウモロコシ製の人間はかなり優秀で、知恵もあって才能もある。おまけに何でも見たり知ったりすることができました。創造主たちは「まずい」と思ったのか、目に霞をかけて近くのものしか見えないようにしてしまいました。その後、彼らの妻が作られ、生まれた子供がキチェ族の祖先になったというのです。かなりかいつまんだ話ですが、ざっと、こんなお話です。

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いくら神話にあるからといっても、今、さすがにその末裔の人も「自分たちはトウモロコシでできている」と信じてはいないでしょう。でも、昔から変わらず身近にあって、毎日食べ続けているから、正真正銘「トウモロコシが彼らの血となり肉となっている」ことに間違いはないはず。

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