2010年8月11日 (水)

悪魔の木なの!?バオバブの木(マダガスカル)

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みなさんこんにちは。いつでも王子様な白馬を捜しているの♪坂岸“6馬身抜いたサラブレット愛好家”茉莉です。

中学校の読書感想文でサン・テグジュペリの「星の王子さま」を書きました。大学時代に箱根にある「星の王子さまミュージアム」へ訪れました。特に昔からの大ファンという訳ではないのですが、あの素朴な、目の前のことではなくて、遠くから大きな懐で世界を見ているような王子様の目が大好きです。

本日はこの星の王子さまで登場する「バオバブの木」に関してのお話です。

「砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているからだよ。」

「どんなおとなたちも、初めは子どもだった。」

など王子さまの名言は多く、ご存知の方も多いかもしれません。

そんな「星の王子様」に、私達秘境チームが扱う国で見られるバオバブについての節があります。

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「バオバブというのは、手遅れになるともう、どうやっても取り除けなくなるものです。・・・・・バオバブがはびこりすぎると、ついに星が粉々に砕けてしまうのです」(星の王子さま ちくま文庫より)

星にバオバブがはびこり、その星を破壊してしまうというのです。枝が上方に向かって広がっているように見えることから、逆さまに植えられた「悪魔の木」とも形容されるようです。

 このバオバブは、サバンナに自生するパンヤ科の樹木です。そして樹齢数百年といわれるバオバブは、アフリカのあらゆる生命の源になっていて、東部南部アフリカの各地民話にも頻繁に登場するそうです。
しかし本当にこの可愛いバオバブの木は「悪魔の木」なのでしょうか??

 バオバブの木は全部で9種類。そのうちなんと6種類はマダガスカルにのみ生育するそう

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です。樹齢も長いものだと2000年にも及ぶ古木だそう。果実は「モンキーブラッド」と呼ばれ、その名の通り「サルの大好物」だとか。マダガスカルではその果実から作られるバオバブジュースも道端で売っています。下痢止めとしても飲用されているとか。若葉は月桂樹のようにシチューの原料としても使え、種子からは油が採れ、樹皮はロープや布、また楽器の弦の材料にもなります。マダガスカルでは、樹液を目薬にも使っているそうなんです。

 この話を聞くと、バオバブの木は「悪魔の木」どころか「生活の宝庫」であることがわかると思います。こんなに多目的で活用される大木、バオバブの木。マダガスカル旅行のハイライトでもあり、私も大好きな木です。大木の陳列を見て何が楽しいの???と仰る方もいますが、百聞一見に如かず!バオバブの木の並木道は圧巻です。両側にはズラリと並ぶ大きな大きなバオバブ。

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春にマダガスカルの添乗から帰国した同僚の添乗員が言っていました。久しぶりに原風景を見て感動し、声が出せなかった、と。最近の添乗生活一番の感動だった、と。彼女の携帯電話の待ち受け画面は今も、青い空とバオバブの木が映っています。(坂岸)

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