アンの恋愛物語~ギルバードの挑戦・後編~
皆さん、こんにちは。わたしの戸籍は150歳、三橋“江戸商人アン”愛子です。
また、アンブログをいつも読んでくださっている皆さん、大変、お待たせ致しました。今回も前回に引き続き、“アンをゲットするまでのギルバート君の挑戦”をお送り致します。
前回は、「ニンジン事件」から始まり、アンとギルバートの仲直りのシーン、そして、アンを振り向かせるべく言葉巧みに誘い出すギルバートのプロポーズ大作戦をご紹介しました。しかし、二度のプロポーズはいずれも失敗・・・。しかし、凹みながらも諦めないギルバート君についに、勝利の女神は微笑みます。
★前回までのギルバート君の奮闘記はこちら
シーン5~ついに、ギルバートのプロポーズ大作戦成功か?!・・・いやいや、魅力たっぷりのアンには恋のライバルも多かった!~
めでたくレッドモンド大学を卒業した2人、周囲の目から見ると、2人は良きライバルといった存在。しかし、2人にはそれぞれ恋の噂が立っている相手がいました。アンには、貴公子のように颯爽と振舞うロイ・ガードナー。ハンサムで背も高く、瞳の色までもがアンの理想ピッタリの男性です。そしてギルバートにはクリスティン。彼女もまた、世の女性の誰もが憧れてしまうような美女であります。大学の卒業式には、それぞれのカップルで出席したが、その時、アンの胸元を飾った花は、ロイからもらったスミレではなく、なんとギルバートからもらった鈴蘭だったのです!アンの本当の気持ちがよく表れているシーンですね。・・・そういえば以前、アンは仲の良い女友達にこんな言葉をこぼしていました。
「ロイはハンサムだけど、ユーモアに欠けるのよね。」
時代は変わっても、恋多き女性が相手の男性の足りない部分を指摘し比べてしまうという点は変わりません・・・。この頃のアンは、子供の頃に気にしていた赤毛もすっかり落ち着き、当時流行していたポンパドールスタイルに髪をアレンジしたり、パフスリーブのドレス着たり、すっかり時代の波に乗る女性へと変貌を遂げていました。また、大きすぎず、高すぎず、スッと通った鼻筋や、凛とした瞳は学校中の女子の憧れの的。年頃になれば女性は変われるんですね。そんな魅力的なアンとロイとの関係が、周囲に持てはやされるのも納得。2人の婚約はもう間近!なんていう噂も飛び交い、ギルバートにとっては、この頃が一番辛かった時期でもあります・・・。
そして、そんなある日、ロイはアンの下宿先を訪ね、アンを散歩に誘い出します。すると突然の雨、近くの東屋へ逃げ込む2人。ここで、アンはロイからの思いがけないプロポーズを受けるのです。ギルバート、君の大切なアンが奪われちゃうよ!
シーン6~恋のライバル・ロイのプロポーズはいかに!?~
ロイからのロマンチックなプロポーズ、アンも覚悟していたくせに、この動揺っぷりと来たら、とても凄まじいものでした!このシーンはやはり原書でないとお楽しみ頂けないかと思うのですが、私的な解釈としては・・・プロポーズを受けたその瞬間・・・
「呼吸が乱れ、息が出来なくなるくらい苦しくなり、全身に鳥肌が立ってくる」
そんな風に彼に対しての拒否反応が出てしまったと、モンゴメリは書きたかったのだと思います。この場に及んで、ようやくロイを愛していないことに気が付いたアン。断られたロイは“ぽかん”とした表情。だって自信満々にプロポーズしたのに、こんな振られ方ってないですもんね。
シーン7~いつも、ギリギリな女性アン~
この頃、なんとギルバートは腸チフスにかかり、死に掛けていました!しかも、アンがロイにプロポーズされたと聞いたギルバートは、てっきりアンが、それを承諾したものと思い込み、更に病状は悪化してしまいます。一方アンのもとにも、ギルバートが腸チフスに感染して生と死を彷徨っている状態だと伝達が入ります。ショックを受けるアン、そして涙に暮れた夜、ようやく気が付くのです。
「私はギルバートを愛している!今まで気がつかなかった私は、なんてバカだったのだろう!」
と。そして、散々自分の気持ちに嘘をついて生きてきたことに後悔します。
シーン8~ギルバートの生還~
ちょっとオーバーなサブタイトルかもしれません。別にギルバートが戦争に行っていたわけではないのですが、ギルバートの腸チフスからの生還、その陰にはやはりアンの存在が大きかったのです。共通の友人からギルバートへ送られてきた手紙、そこにはこんな内容が綴られていました。
「アンはロイのプロポーズを断った。ギル、あなたにはチャンスがある!」
こんな内容の手紙を受け取ったギルバートは、お医者さんもビックリするほど、あっという間に復活します。そしてアンもまた、ギルバートの腸チフスはすっかり良くなったと、人伝に聞き、ホッと安堵します。
シーン9~そして、再び、挑戦!~
復活を遂げたギルバートはアンの住むグリーンゲーブルズを訪ねます。2人で森の中を散
歩しながら、ギルバートは再び、プロポーズ作戦を決行します。
「僕には一つの夢があるんだ。何度も実現は難しいか思ったけど・・・。でも僕は今もその夢を追い続けている。
その夢は、ある”家庭”なんだ。暖炉には火が燃え、猫や犬がじゃれ周り、友達の足音が聞こえてくる、そして、そこには・・・
アン、君がいるんだ。」
改めて、ギルバートの気持ちを再確認できたアンは大感激。勿論、このプロポーズを承諾し、2人は婚約します。ギルバート、ここまでの道は長く、決して平坦ではなかったけど、よく諦めずに頑張ったね!偉い!
・・・と読者の誰もが感じてしまうワンシーンです。
そして2人はようやく、第四巻「アンの夢の家」でゴールインすることとなります。
前編・後編とアンの恋物語を書かせて頂きました。最後まで読んでくださった皆さん、長々と、お付き合い頂きありがとうございました。この「ギルバートの奮闘記」を読み少しでも興味を持たれた方は、ぜひ「赤毛のアン」を開いてみてください。人生を楽しく生きるヒントが発見できるはずですよ。
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