【共通テーマデー】食べ物で感じる秋の気配~ロブスター~
日本では、秋と言えばおいしいものが巷に溢れる季節です。
言わずと知れた、「味覚の秋」です。
北米のアメリカやカナダでも、日本の収穫祭もしくは(収穫の)感謝祭と似たような、「サンクスギビングデー」が全土で盛大に開かれます。
アメリカでは、11/28がサンクスギビングデーとなり、この収穫祭を祝った後、待望の休暇シーズンが始まります。カナダでは、農作物の収穫が一足早い為に、アメリカよりも早い10月の第2月曜日と決まっています。
北米の「サンクスギビングデー」の始まりは苦しかった移民の時代に溯ります。
1620年イギリスからの移民船メイフラワー号が、新大陸アメリカに到着しました。長い航海の末にようやく錨を降ろしたのが、冬も迫りくる11月21日。船に残った食料も底を尽き、バタバタと人々が倒れてゆく中、先住民の助けもあって、生き残った残った人々は初めての厳しい冬を越すことができたそうです。
そんな悲惨な体験の後に、自然の恵みに感謝し、収獲を祝う特別な日を「サンクスギビングデー」としたのです。
10月のカナダは、収穫時期を迎え、農作業も大忙しです。道端で大きなカボチャを山積にして一息つく陽気なカボチャおじさんにも出会います。カナダのサンクスギビングデーでは、ママお手製のカボチャのパイが主役です。
遠くに住んでいる子供たちも、実家に帰省して家族みんなでママの家庭料理を囲みます。
また、カナダの秋と言えば、皿からはみ出さんばかりの、巨大ロブスターが目に焼き付いて離れません。
重量感があって、装甲車のように分厚く固い殻は、真っ赤に焼けた鉄板のよう。ナイフやフォークをみじんも寄せ付けません。
真っ赤になるまで茹でられ、皿に乗せられ、死してもなお、「俺様を食ってみろ!!」と言わんばかりの気迫で迫ってきますので、こちらも覚悟を決めて対峙しないといけません。
カナダ沖に生息するロブスターは夏の時期に脱皮を繰り返し、大きく成長してゆきます。
夏の時期はまだ体つきも小さく、殻も薄く、肉付きも充分とは言えません。カナダでは夏の成長期を避け、ようやく秋にロブスターが解禁されます。
成長を待って待って捕獲された、「大西洋ロブスター」は肉付きもよく、味も抜群です。
「ゴロン」と音が出そうなくらい大きなカボチャと、鬼気迫るロブスターを見ると、秋のカナダの到来を実感します。(上田)
【共通テーマデー】食べ物で感じる秋の気配
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